最近、銀座の飲食店で、秘書みなと総合Pちぇぶと
3人で食事してたのだが、帰りがけ、女性の店員から
「先生の声を聞けただけで癒されました」と言われた。
わしの正体を知ってたらしいが、わしのカン高い声で
癒される女性なんかいるのかと驚いた。
その数日後、タクシーで帰る途中、運転手が突然声を
かけてきて、「小林よしのり先生ですね。『戦争論』の
ときからずっと読んでいて、『コロナ論』も読みました」
と涙声で話しかけてきた。
涙目で事故起こしたら大変だと恐かったのだが、
そんなに感激してくれる読者がいたのかと吃驚した。
こんな調子じゃ聖人君子あつかいされてしまうので、
警戒しなければならない。
どんな人間でも欠陥があり、下劣で卑小で悪辣な面が
あるだろう。
わしもそうだ。わしは聖人君子ではないし、臆病で
悪辣で女に弱くて、どうしようもない男である!
それでも「作品」がわしの本体であり、わしに対する
どんな噂や人格攻撃を聞いても、信頼を崩さない人が
いる。妻と秘書みなの2名だ。
二人は、わしの「私(プライバシー)」には興味がなく、
「公(パブリック)」こそがわしの真実だと思っている。
わしの人格など、どうでもいい。
わしの本体は、「作品」なのだ。